​ブラジリアン柔術はオリンピック競技になれるのか?課題と可能性を徹底解説【2025年版】​

25.04.11

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ブラジリアン柔術(BJJ)は、世界的に人気を集める格闘技の一つであり、競技人口も増加している。

しかし、現在のところオリンピックの正式種目にはなっていない。

BJJはオリンピック競技になり得るのか? 

本稿では、オリンピック競技化の条件、BJJの現状、そして今後の展望について考察する。

オリンピック競技になるための条件

オリンピックに新しい競技を加えるには、国際オリンピック委員会(IOC)が定めるいくつかの条件を満たす必要がある。

主な条件は以下の通り。

1. 国際的な普及度

• IOCは、競技人口や世界中の大会の数を考慮する。特に男子は75か国以上、女子は40か国以上で競技されていることが望ましい。

2. 統一された国際競技連盟(IF)の存在

• 競技を統括する国際組織(例:FIFA、IJFなど)が必要であり、その組織がIOCに認められる必要がある。現在、BJJにはIOCに承認されたIFが存在しない。

3. 明確なルールと競技形式

• 競技には統一されたルールが必要であり、一般観客にも理解しやすい形式であることが求められる。

4. 商業的な魅力

• 放映権やスポンサー収益の見込みも考慮される。視聴者を引きつける要素が重要視される。

ブラジリアン柔術の現状と課題

BJJは、国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)を中心に世界各地で普及しており、ワールドマスターやヨーロピアン選手権、パン選手権などの国際大会も開催されている。

しかし、オリンピック競技化にはいくつかの課題がある。

1. 国際統括団体の不在

BJJには、IBJJF(International Brazilian Jiu-Jitsu Federation)が最も権威のある団体として知られるが、IOCに認められた国際競技連盟(IF)ではない。

また、スポーツ柔術国際連盟(SJJIF)など、他の団体もオリンピック競技化を目指しているが、BJJコミュニティ全体の支持を得るには至っていない。

オリンピック競技として認められるためには、統一された国際競技連盟(IF)がIOCに承認されることが必須だが、BJJではそれが実現していない。

2. 競技ルールの複雑さ

BJJのルールは、ポイントの計算やポジションの優劣が複雑であり、一般の観客にとって理解しにくい部分がある。

例えば、パスガードやスイープにポイントが与えられるが、どの動きがどの程度の得点になるのかを瞬時に判断するのは難しい。

また、試合時間も黒帯の試合では10分と長く、オリンピックの競技フォーマットに適応するためには時間の短縮が必要になるかもしれない。

3. 他の格闘技との競合

すでにオリンピックには、柔道・レスリング・ボクシング・テコンドーといった格闘技が採用されている。

新たにBJJが加わるためには、これらの競技との差別化が求められる。

例えば、柔道とBJJは技術的に多くの共通点があるため、IOCが「柔道がすでに存在するのに、なぜBJJを追加するのか?」という疑問を持つ可能性がある。

過去のオリンピック競技化の機運

BJJがオリンピック競技になりそうだった機運は、過去に何度か存在したが、大きな動きには至っていない。

1. 2000年代:BJJの国際的普及とオリンピック構想

• 競技人口が増え、BJJのオリンピック競技化が議論されたが、統一された国際競技連盟が存在しないため、具体的な申請には至らなかった。

2. 2013年:IOCの「スポーツ追加」改革とBJJ界の反応

• IOCが新しいスポーツを追加しやすくする改革を行ったが、BJJは正式な候補として挙がることはなかった。

3. 2016年:スポーツ柔術国際連盟(SJJIF)の動き

• SJJIFはオリンピック競技化を目指すと表明したが、BJJコミュニティの主流派であるIBJJFの支持を得られず、大きな進展はなかった。

今後の展望:UWWのグラップリング部門はオリンピック化の可能性がある?

現在、オリンピック競技として最も可能性があるのは、BJJではなく、UWW(国際レスリング連盟)が統括するグラップリング競技だ。

UWWは、すでにIOCに承認されている国際競技連盟(IF)であり、グラップリング競技をオリンピック競技化する可能性がある。

この競技は、BJJのノーギスタイルに似ているが、IBJJFやADCCのルールとは異なる。

もしUWWのグラップリング競技がオリンピックに採用された場合、BJJ選手が参戦する可能性は高いが、それはBJJそのものが採用されるわけではない。

結論

ブラジリアン柔術がオリンピック競技になるには、まず統一された国際競技連盟(IF)がIOCに承認される必要がある。

しかし、現状ではIBJJFやSJJIFがそれを実現する見込みは薄く、BJJがそのままオリンピック競技になる可能性は低い。

一方で、UWWのグラップリング競技がオリンピックに採用されれば、BJJ選手が参戦するチャンスは十分にある。

そのため、BJJがオリンピックに関わる可能性はゼロではないが、「BJJがオリンピック競技になる」というより、「BJJ選手がオリンピックのグラップリング競技に参戦する」という形が現実的だろう。

今後、BJJコミュニティが統一された競技団体を作る動きを見せれば、再びオリンピック競技化の議論が盛り上がるかもしれない。


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