国内外のブラジリアン柔術団体・連盟まとめ|IBJJF・AJP・ASJJF・JBJJF・SJJJF・JJFJの違いを徹底解説

26.07.12

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ブラジリアン柔術を始めると、「IBJJF」「JBJJF」「ASJJF」「AJP」「SJJJF」「JJFJ」など、さまざまな団体名を耳にするようになります。

「どの団体が一番有名なの?」「世界大会を目指すならどこに出場すればいいの?」「大会によってルールは違うの?」と疑問を持つ方も少なくありません。

実は、ブラジリアン柔術には柔道のような単一の世界統括団体は存在せず、それぞれ異なる目的や理念を持つ団体が大会やランキング制度を運営しています。

そのため、競技志向の選手だけでなく、趣味で大会に出場したい人や、これからブラジリアン柔術を始める人にとっても、各団体の特徴を知っておくことは非常に重要です。

この記事では、世界で活動する主要な国際団体と、日本国内で活動する主要団体を分けて紹介し、それぞれの特徴や違い、どのような人に向いているのかまで詳しく解説します。

ブラジリアン柔術にはなぜ複数の団体があるの?

ブラジリアン柔術は、20世紀初頭にブラジルで発展した比較的新しい格闘技です。

その後、1990年代以降に世界中へ急速に普及し、現在では100か国以上で競技大会が開催されています。

競技人口の増加に伴い、それぞれの地域や競技目的に応じて複数の競技団体が設立されました。

例えば、

  • ・最高峰とされるブラジリアン柔術大会を開催する団体
  • ・アジア地域で競技を普及させる団体
  • ・世界ランキング制度を採用した国際大会シリーズ(プロツアー)を運営する団体
  • ・日本国内で大会やランキング制度を運営する団体
  • ・ブラジリアン柔術だけでなく、セルフディフェンスやファイティングシステムなども扱う柔術競技団体

など、それぞれ役割が異なります。

そのため、「どの団体が一番偉い」という関係ではなく、目標とする大会や競技スタイルによって参加する団体が変わります。

現在、日本国内でブラジリアン柔術の大会へ出場する選手の多くは、JBJJFまたはASJJF系の大会に参加しています。

一方で、世界大会を目指す選手の中には、IBJJF、AJP、JJIFなど、それぞれの競技体系に応じた大会へ挑戦する選手もいます。

国際団体(海外)

IBJJF(International Brazilian Jiu-Jitsu Federation)

IBJJF(国際ブラジリアン柔術連盟)は、世界で最も知名度が高く、競技人口も多いブラジリアン柔術団体です。

現在ではブラジリアン柔術競技において最も広く採用されているルール体系の一つであり、多くの大会がIBJJFルールを基準としています。

主催する主な大会

IBJJFは年間を通して数多くの国際大会を開催しています。

代表的な大会は次のとおりです。

  • ・世界選手権(World Championship/ムンジアル)
  • ・パン選手権(Pan Championship)
  • ・ヨーロッパ選手権
  • ・ブラジレイロ(ブラジル選手権)
  • ・アジア選手権
  • ・ノーギ世界選手権
  • ・マスター世界選手権

これらの大会には世界中からトップ選手が集まり、ブラジリアン柔術最高峰の舞台として知られています。

IBJJFの特徴

IBJJFでは競技ルールだけでなく、

  • ・帯制度
  • ・年齢カテゴリー
  • ・階級
  • ・審判資格制度
  • ・黒帯登録制度
  • ・選手登録制度

なども細かく定められています。

そのため、多くのブラジリアン柔術アカデミーではIBJJFルールを基準に練習を行っています。

また、世界選手権への出場を目標とする選手にとっては、最も重要な競技団体の一つとなっています。

JJIF(Ju-Jitsu International Federation)

JJIF(Ju-Jitsu International Federation)は、1987年に設立された国際柔術競技団体です。

世界各国の柔術競技団体が加盟する国際組織で、国際的なスポーツ柔術競技の普及・発展を目的として活動しています。

ブラジリアン柔術を専門に統括するIBJJFとは異なり、JJIFは日本古来の柔術をルーツとしたスポーツ柔術全般を対象としている点が大きな特徴です。

また、JJIFは国際スポーツ組織であるAIMS(Alliance of Independent Recognised Members of Sport)に加盟しており、国際競技団体として活動しています。

JJIFが扱う競技

JJIFでは、

・ネワザ(Ne-Waza)

・ファイティングシステム(Fighting System)

・デュオシステム(Duo System)

など複数の競技種目を統括しています。

特にネワザは、投げ技や寝技を中心とした競技で、ブラジリアン柔術と共通する技術も多く含まれています。

一方で、ファイティングシステムでは打撃・投げ技・寝技を組み合わせるなど、IBJJFルールのブラジリアン柔術とは異なる競技体系となっています。

国際大会での活動

JJIFは、世界各国で国際大会を開催しており、加盟国の代表選手が参加する世界大会や大陸選手権を実施しています。

代表的な大会には、

・JJIF世界選手権

・アジア競技大会

・ワールドゲームズ

・各地域の国際大会

などがあります。

特にワールドゲームズでは柔術競技が採用されており、JJIFは国際総合競技大会における柔術競技の発展にも関わっています。

オリンピック競技化への取り組み

JJIFは、柔術を国際的なスポーツ競技として普及させる活動を行っています。

国際競技団体としてIOC(国際オリンピック委員会)承認への道を目指し、スポーツとしての柔術の発展に取り組んでいます。

ただし、現在のところJJIFの柔術競技やブラジリアン柔術は、オリンピック正式競技として採用されているわけではありません。

AJP(Abu Dhabi Jiu-Jitsu Pro)

AJP(Abu Dhabi Jiu-Jitsu Pro)は、アラブ首長国連邦・アブダビを拠点とする国際ブラジリアン柔術団体です。

近年ではIBJJFと並ぶ世界規模の大会シリーズとして急速に発展しており、世界各国でランキング対象大会を開催しています。

ブラジリアン柔術界では、プロツアーのような位置付けとして認識されることも多く、賞金付き大会やランキング制度が充実していることが特徴です。

AJPの特徴

AJPでは世界各国で開催されるランキング大会の成績によってポイントが加算され、年間ランキングが決定されます。

ランキング上位選手は世界大会への出場権やシード権などを獲得できるため、海外遠征を積極的に行う選手も少なくありません。

日本でもAJPランキング大会が開催されており、国内にいながら国際ランキングを獲得できる環境が整っています。

IBJJFと比較すると、国際色が豊かで、世界中の選手と対戦する機会が多いことも魅力の一つです。

ASJJF(Asia Sport Jiu-Jitsu Federation)

ASJJF(アジアスポーツ柔術連盟)は、アジア地域におけるブラジリアン柔術の普及と競技発展を目的として活動する国際団体です。

日本だけでなく、

  • ・韓国
  • ・台湾
  • ・シンガポール
  • ・タイ
  • ・フィリピン
  • ・マレーシア
  • ・ベトナム

など、多くの国と地域で年間を通して大会を開催しています。

ASJJFの特徴

ASJJF最大の特徴は、大会数の多さです。

初心者から黒帯まで幅広いカテゴリーが用意されており、年間ランキング制度も整備されています。

年間ランキング上位者は表彰されるなど、試合へ継続的に挑戦するモチベーションにつながる仕組みも特徴です。

また、海外大会へ参加するハードルも比較的低く、アジア圏で国際経験を積みたい選手から高い人気があります。

国内団体(日本)

海外には世界規模でブラジリアン柔術を統括する団体が存在しますが、日本国内にも競技の普及や大会運営を担う団体があります。

それぞれ加盟している国際組織や大会の特徴が異なるため、自分の目的に合った団体を知っておくことが大切です。

JBJJF(日本ブラジリアン柔術連盟)

JBJJF(Japan Brazilian Jiu-Jitsu Federation/日本ブラジリアン柔術連盟)は、1997年に設立された日本を代表するブラジリアン柔術競技団体です。

設立当初は、国内最高峰の大会である「全日本ブラジリアン柔術選手権」の開催や帯登録制度の運営を中心に活動していました。

2006年には日本で初めてIBJJF主催のアジア選手権を開催し、それを契機として2007年以降はIBJJFの制度に準拠した競技運営を本格的に導入しました。

現在では日本最大級のブラジリアン柔術競技団体として、多くの選手やアカデミーが登録しています。

JBJJFの主な活動

JBJJFでは年間を通して全国各地で公式大会を開催しています。

代表的な大会は次のとおりです。

  • ・全日本ブラジリアン柔術選手権
  • ・全日本マスター柔術選手権
  • ・東日本柔術選手権
  • ・西日本柔術選手権
  • ・関東柔術選手権
  • ・関西柔術選手権
  • ・中部柔術選手権
  • ・九州柔術選手権
  • ・北海道柔術選手権

このほかにも年代別や地域別の大会が数多く開催されており、日本国内で最も競技機会が充実している団体の一つです。

JBJJFの特徴

JBJJFではIBJJFルールに準拠した大会運営が行われています。

また、

  • ・選手登録制度
  • ・黒帯登録制度
  • ・レフェリー資格制度
  • ・インストラクター資格制度
  • ・ランキング制度

なども整備されており、日本国内におけるブラジリアン柔術競技の基盤づくりを担っています。

世界選手権やヨーロッパ選手権など、IBJJF主催大会への出場を目指す選手にとって、最も身近な国内団体といえるでしょう。

SJJJF(Sport Jiu Jitsu Japan Federation)

SJJJF(スポーツ柔術日本連盟)は、「柔術をオリンピック競技へ」を理念に掲げ、日本国内でブラジリアン柔術の普及活動や大会運営を行っている団体です。

ASJJF(Asia Sport Jiu-Jitsu Federation)と連携し、日本国内におけるアジアシリーズ大会の運営や競技人口の拡大に取り組んでいます。

SJJJFの主な活動

SJJJFでは年間を通して数多くの大会を開催しています。

初心者向けカテゴリーから黒帯カテゴリーまで幅広く用意されているため、競技経験が少ない方でも参加しやすいことが特徴です。

また、

・キッズ大会

・ジュブナイル大会

・マスター大会

・ノーギ大会

など、多様なカテゴリーが設けられています。

SJJJFの特徴

ASJJFランキング対象大会への参加機会が多く、年間ランキング制度を目標に試合へ挑戦する選手も少なくありません。

海外大会への参加もしやすく、アジア各国の選手と交流できることも大きな魅力です。

近年では国内大会だけでなく、国際大会とのつながりを意識した大会運営が行われています。

JJFJ(一般社団法人 全日本柔術連盟)

JJFJ(一般社団法人 全日本柔術連盟)は、1998年に設立された日本の柔術競技団体です。

ブラジリアン柔術だけではなく、国際柔術連盟(JJIF)が採用する競技ルールに基づく柔術競技全般を統括しています。

そのため、IBJJFやJBJJFが運営するブラジリアン柔術大会とは競技体系が異なる点が大きな特徴です。

JJFJが扱う競技

JJFJでは、

  • ・ネワザ(ブラジリアン柔術に近い競技)
  • ・ファイティングシステム(打撃有りの柔術競技)
  • ・DUO(型・演武形式)
  • ・セルフディフェンス(型・演武形式)

など複数の競技種目を統括しています。

競技によってルールや試合形式が異なるため、ブラジリアン柔術経験者でも新たな競技として挑戦する選手もいます。

国際大会への代表派遣

JJFJは日本代表派遣団体としても重要な役割を担っています。

代表的な派遣大会には、

  • ・アジア競技大会
  • ・ワールドゲームズ
  • ・JJIF世界選手権
  • ・アジア柔術選手権
  • ・東アジア柔術選手権
  • ・FISU世界大学選手権

などがあります。

国際総合大会で柔術競技へ挑戦したい選手にとって欠かせない団体です。

国内外団体の関係

それぞれの団体は独立して活動していますが、国際組織との関係を整理すると理解しやすくなります。

IBJJF(世界最大のブラジリアン柔術競技団体)
│
└── JBJJF
  (IBJJFルールに準拠した国内大会を開催)

AJP
│
└── 世界各国でランキング大会を開催

ASJJF
│
└── SJJJF
  (日本国内で大会運営・普及活動)

JJIF(国際柔術連盟)
│
└── JJFJ
  (日本代表派遣・国内競技を統括)

重要なのは、これらの団体は上下関係ではなく、それぞれ異なる目的や競技体系のもとで活動しているという点です。

各団体の違いを比較

団体区分主な活動主な大会特徴
IBJJF国際世界規模で権威性の高い大会を運営世界選手権、パン選手権など世界標準ルールを採用
JJIF国際JJIF系柔術競技全般を統括し、国際大会を開催JJIF世界選手権、アジア競技大会、ワールドゲームズなどNe-Waza(寝技)・FightingSystem・Duoなど複数競技を統括
AJP国際世界ランキングツアーを開催World Proなど国際ランキング・賞金大会が充実
ASJJF国際アジア地域で大会を開催Asia Championshipなど年間大会数が多い
JBJJF国内日本国内のIBJJFルール大会を開催全日本、東日本など国内最大級のブラジリアン柔術競技団体
SJJJF国内ASJJF系大会の運営・普及活動国内ランキング大会など初心者から参加しやすい
JJFJ国内JJIF系柔術競技を統括全日本柔術選手権など日本代表派遣や複数競技を運営

初心者はどの団体の大会に出場すればいい?

ブラジリアン柔術を始めたばかりの方は、「どの団体の大会に出ればいいの?」と迷うこともあるでしょう。

結論からいうと、所属しているアカデミーが普段参加している大会に出場するのが最もおすすめです。

道場によって参加する大会には違いがあり、JBJJFを中心に活動するアカデミーもあれば、ASJJFやSJJJFの大会へ積極的に参加するアカデミーもあります。

また、インストラクターや先輩が大会当日にサポートしてくれることも多いため、初めての大会は所属道場が参加する大会を選ぶと安心です。

趣味で大会を楽しみたい人

趣味としてブラジリアン柔術を続けながら試合経験を積みたい方には、年間を通して大会数が多いASJJF系大会JBJJFの地方大会がおすすめです。

初心者カテゴリーも充実しており、試合経験を積みながらレベルアップできます。

世界大会を目指したい人

将来的にIBJJF世界選手権(ムンジアル)やヨーロッパ選手権、パン選手権などへ挑戦したい場合は、IBJJFルールに準拠したJBJJF大会へ継続的に出場する選手が多く見られます。

一方、国際ランキングを獲得しながら世界各国で試合経験を積みたい場合はAJPのランキング大会も魅力的な選択肢です。

国際総合大会を目指したい人

ワールドゲームズやアジア競技大会などの国際総合大会に挑戦したい場合は、JJFJが関係する大会や代表選考会への参加が必要になります。

自分が将来どの舞台を目指すのかを考え、それに合った団体の大会へ参加することが大切です。

よくある質問(FAQ)

Q. JBJJFとASJJFの大会は両方に出場できますか?

基本的には出場できます。

それぞれ独立した団体が主催する大会のため、多くの選手が両方の大会へ参加しています。

ただし、大会ごとに参加資格や登録条件が異なる場合があるため、事前に大会要項を確認しましょう。

Q. 帯は団体ごとに違いますか?

ブラジリアン柔術の帯制度自体は共通していますが、帯の登録制度や大会参加条件は団体によって異なります。

特にIBJJFやJBJJFでは、登録アカデミーや帯認定制度が整備されているため、世界大会へ出場する際には登録状況を確認しておく必要があります。

Q. 大会ルールはすべて同じですか?

基本的なポイントルールは似ていますが、細かなルールや反則、試合時間、延長戦の有無などは団体によって違いがあります。

初めて出場する大会では、必ず大会ルールを確認しておきましょう。

Q. 世界大会を目指すならどの団体がおすすめですか?

目標とする大会によって異なります。

  • **IBJJF世界選手権(ムンジアル)**を目指すならIBJJF・JBJJF系
  • AJP World Proを目指すならAJPランキング大会
  • JJIF世界選手権を目指すならJJFJが関係する大会

というように、参加する大会が変わります。

各団体の公式サイト

大会日程やルール、ランキング、登録制度は変更される場合があります。

最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

まとめ

ブラジリアン柔術には、世界でも権威性の高い大会を開催するIBJJF、世界各地でランキング大会を展開するAJP、アジア地域を中心に活動するASJJFなど、国際的に活躍する複数の団体があります。

日本国内では、IBJJFルールに準拠した大会を開催するJBJJF、ASJJFと連携して大会運営や普及活動を行うSJJJF、そしてJJIFルールの柔術競技や日本代表派遣を担うJJFJが、それぞれ異なる役割を果たしています。

どの団体にも共通しているのは、ブラジリアン柔術や柔術競技の発展と普及を目指していることです。

大会へ出場する際は、「どの団体が優れているか」ではなく、自分の目標や所属アカデミー、挑戦したい大会に合わせて選ぶことが大切です。

各団体の特徴を理解し、自分に合った大会へ積極的に挑戦することで、ブラジリアン柔術をより深く楽しめるでしょう。


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