【BJJ】帯の色=強さのパラメーターじゃない!?【真理】
25.04.21

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はじめに
ブラジリアン柔術(BJJ)において、帯の色はひとつの「目安」として存在しています。
白帯から始まり、青、紫、茶、黒へと進んでいくそのグラデーションは、あたかも「強さのレベルアップ」を表しているようにも見えます。
しかし実際のマット上では、「帯の色=強さ」と単純に結びつけられないシーンが多々ありますよね?
今回は、そんな「帯色と実力のギャップ」について掘り下げてみます。

1. 帯色の意味とは?
まず前提として、BJJにおける帯の色は「技術的な成熟度」や「練習の継続年数」などを表す一つの指標です。
インストラクターの判断によって授与されるため、そこには所属アカデミーの方針や文化も反映されています。
例えば、「スパーリングで青帯に勝てるから自分も青帯」という単純な話ではなく、受け身などの土台や、ベーシックムーブの理解度、練習への取り組み方など、総合的に見て帯が授与されます。
2. 「帯色=強さ」とは限らない理由
では、なぜ帯の色=強さではないのか?
理由はシンプルで、実力にはさまざまな要素が絡んでくるからです。
年齢や体力の差
柔術ジムにはシニア世代やキッズも多く在籍しています。
40代・50代で黒帯を取得している方が、20代の青帯の選手にスパーで負けることも普通にあります。
これは決して「黒帯が弱い」のではなく、年齢・体力差による自然な現象です。
試合志向 vs 趣味志向
同じ帯でも、ガチで試合に出ている人と、週1~2回の趣味練習だけの人では、動きのキレもスタミナもまるで違います。
試合志向の青帯が、のんびり柔術を楽しむ茶帯を圧倒する場面も珍しくありません。
得意技の相性・スタイルの違い
柔術は「スタイルのぶつかり合い」が面白さでもあります。
例えば、足関節の攻防に特化した青帯が、ポジショニング至上主義の紫帯から一本取ることもあります。
これは「技術的な相性」の問題であって、帯の価値が揺らぐわけではありません。
3. 「帯が強さを決める」という思い込みの落とし穴
初心者の方や柔術歴の浅い方ほど、「帯が上=絶対強い」と思いがちです。
でも、現実はもっと複雑です。
「青帯に負けた紫帯がショックを受ける」なんて場面も見かけますが、そんなときはこう考えてみましょう:
• 帯は”実力”のすべてじゃない
• 帯は”継続の証”でもある
• 帯の色で“格下”“格上”は決まらない
そして何よりも大事なのは、練習仲間に対するリスペクトです。
帯色が浅い人から一本を取られた時に「恥ずかしい」と感じてしまう背景には、どこかで「自分の方が上」という意識があるのかもしれません。
でも、柔術はそんなに単純じゃない。
全てを網羅している柔術家なんていません。
誰しも得意・不得意があり、誰かに教わり、誰かに気づかされ、そうしてお互いを高め合っていくのが柔術です。
帯の上下に関係なく、青帯が茶帯に教えることもあるし、白帯から学べることもある。
練習仲間とは、お互いの欠けた部分を補い合う存在なのです。
4. じゃあ帯の意味って、なんなの?
帯はあくまで「その人の歩みの記録」。
長年コツコツ練習を続け、少しずつ積み重ねてきた努力の証。
その過程には、その人にしかわからない葛藤や壁があったはずです。
だからこそ、帯の色でその人を一刀両断するのではなく、「この帯色になるまでに、どれだけの時間と汗を費やしてきたのか」に思いを馳せたいものです。
5. まとめ:帯の色よりも、その人の物語を見よう
• 帯の色は「継続・成熟度の目安」であって、「絶対的な強さ」を示すものではない
• 年齢、体格、練習頻度、スタイルなど、実力には多様な要素が絡んでいる
• 練習仲間とは、お互いの欠点を補い合う存在
• リスペクトを忘れずに、帯の上下での勝ち負けに一喜一憂しすぎないこと
帯はただの色。でも、その色に至るまでの物語は、誰のものも軽くない。

